ハンモックカフェ

西域
 私の定義であると、須磨の関より西側の地域を西域と決めた。須磨・垂水間にあれだけ広かった幹線道路も2車線になり、都市としてのライフスタイルから、郊外のライフスタイルに変化する。平たく言うと、車がなくては生活が出来ない世界になるってことです。
 かつて私は、神戸第三学区域の高校に通っていた。第三学区と言えば神戸西エリア東は長田高校から神戸西高校(つまり明石の北側)までの広大な地域である。
そこで、遊びの行動範囲は、垂水の細い裏道から、西の加古川付近までほこっていた。あの道が細くて、くねくねしていて、おまけにアップダウンで坂だらけの迷宮のような地域を、隅々まで熟知していた。今抜群の方向感覚はそこで培ったと言っていい。
そして、特に明石より西と言えば
それは蛮族(年中スワェットを着たヤンキー)が住まう荒野(田んぼ)
轟音がする馬車(竹やりマフラーのVIP車)が荒野(明姫幹線)を突っ走る辺境

【辺境の荒野】と学生時代から認識していました。

(あくまでも一部マナーの悪い人たちの事である。その付近には善良な住民当然住んでおり、西域の皆さんには大変不快な表現であることを許していただきたい)

その暗黒迷宮のようで辺境の西域にセンスのあるカフェなどあるとは思えなかった。ま、岡山の時と同じパターンです。本当に車も普段まったく入り込まない、マリーナ。人も、車も走っていない。冬場の曇ったマリーナはいかにも殺風景であった。灰色の世界は陰鬱な絵画のようであった。見方を変えれば、北欧の寂れた田舎港っぽい趣がある。

マリーナの隅、運河のほとりにそのカフェは存在した。
ダンジョンマスターとかウルティマアンダーワールドとか、ウィーザーリィの3Dダンジョン系のゲームで地下深くの階で、秘密の道具屋を発見した感じだった。(まったくマニアックな表現申し訳ない)
奇しくも今回はキワモノ揃いの4人パーティー
4人のカフェ探検隊が訪れたのは、それはとってもいいカフェでした。


コンテナとマリーナ、運河がまるで、アムステルダムの郊外っぽい趣を醸し出している。日本のセンスをはるか彼方に通り越している。コンテナの下には、また古いフランス車といずずベレット。もう・・・こんなエンスーな車置いちゃってぇ・・似合いすぎだコノヤロー!ボートの下につながれた犬が、吠えてお出迎え。
中の内装は、神戸の今風カフェを凌ぐ、インテリアセンス。DJブースもしっかりと置いてある。周辺には人っ子一人いないのに、中は結構客がいた。
趣味とセンスを貫き通す、そして、ただ己の生活センスのみ信じてこの立地で店をやる。よほどの根性とセンスがないと出来ない芸当だ。この場所の一年間変化する景色、色、風向き、匂いそんなことを隅々まで熟知し、そのカフェと周囲の風景が綺麗に合わさるよう調整する。このセンスは日本のものじゃない、ヨーロッパの生活を熟知していないと出来ない芸当では?

客がうるさかったのは玉に傷でしたが、1日ドライブがてらに行く価値はある。


(おまけ)近くの小赤壁公園も海を眺める為の秘密の穴場