3.尾頭橋の『八幡温泉』と『”カトマンズ”のカレー串カツ』
第3湯目は下街感が半端ない尾頭橋の八幡温泉です。この温泉に入ると昭和を思い出しました。今回の風呂上り飯はカレーです。
今日は尾頭橋の八幡温泉にやってきました。見た目から解るようにかなり年期を感じさせる銭湯です。単純に昭和感あふれる古い銭湯は珍しくないが、この温泉は昭和でも昭和初期、戦後の匂いすらある。黄ばんだ壁、木製のロッカーがその古さを物語っている。湯船は大丈夫だろうか?そう思って心配したが、予想外に充実している。湯船はそれほど大きくないが薬湯2種類、電気風呂、45度の高温湯船、バブル風呂、塩サウナに普通のサウナ、変なところ増設されている水風呂、湯船の種類が多い。
天井を眺めると総コンクリートである。昭和初期の駅舎みたいな天井だった。
銭湯も古けりゃ来る客も古い。どの銭湯もお年寄りは珍しくないのだが、八幡温泉の老人は他よりも一回り年配の方が多いように感じた。疲れて湯船の外で座って呆然としている老人がとても多く、あまりにも動かないので(大丈夫か?お亡くなりになってないか)と心配すらしてしまう。
隣の女湯から嬌声が聞こえる。昨今、銭湯の女湯から若い女性の声など聞いたことないのでびっくりした。しかも、こんな古い銭湯で?耳をすませば日本語じゃない。おそらくスペイン語かポルトガル語だ。そういえばこの近所はあのブラジル団地がある六番町が近い場所だ、ちょっとグラマラスな南米美人を妄想しちゃった。
風呂を上がると、老人たちが湯上りの一服をしている。どうやらみなさん堅気じゃないようだ。その鋭さたるや『龍三と7人の子分たち』をそのまま現象に再現したヤバげな爺様達だった。
風呂上りはすぐ近くの『串カツ居酒屋カトマンズ』に行きました。コンセプト見る限りでは「いったい何を言っているのかよくわからない」カレー屋だ。
しかし、知り合い筋から話を聞くところによると、このカレーやふざけているわけでもない。すごく真面目なネパール人が切り盛りするカレー居酒屋で、カレーも居酒屋メニューもとても美味しい隠れた名店という評価がある。
店に入ると、噂に違わぬ状況で、ガラガラどころかテーブルはほぼ満席だった。
串カツに、焼き鳥に、インド焼き鳥?ネパール焼き鳥?
ひとまずカレー串カツを頼みました。店員はとても親切で、串カツとビールを別々に頼もうしたら、串カツセットにすると安いとわざわざ教えてくれた。なんと生ビールとカレー串カツ三本で500円安い!
(本当に合うのかいな・・・うそ・・・美味い)
カツカレーみたいなものを想像していたが別物。このカレーくどくない。とてもやさしい味だ。カツの油っぽさこのカレーをつけるとで、あまり感じなくなる。
店の中はこんな感じ。先ほどまで自分の席以外は全て客がいた。
左:インド焼き鳥
右:ネパール焼き鳥
味はインドは見た目のとおりタンドリー風の焼き鳥でした。右は予想事情に味が薄い。うすく謎のハーブみたいなものが表面にかかっている。塩味もそれほど強くない不思議な味でした。
(見にくくてすいません)
メニューを見ると、なかなかバラエティーに富んでるというか、めちゃくちゃ振り切っている。長芋の短冊の下にしれっと何食わぬ顔で『アチャール』があったりする。メニューを見て感心するのはナンとカレーだけでなく、モモやパコラなど一歩踏み込んだインド・ネパール料理がある事だ。
パコラ(インド風野菜てんぷら。ヒヨコマメの衣であげているのが特徴)
このパコラが想像を超える美味さだった。スパイスのバランスもよく、中はふんわりして味わい深い。お酒も進む最高のつまみだった。値段も安いし量も十分ある。
もちろんナンもある。
ガーリックチーズナン。頼んだけどほとんど食べきれなかったので持ち帰りにしてもらった。
カトマンズは普通にカレーとナンを食べても十分美味しいがそれだけではない。日本人側にとても寄ってきてくれるインド・ネパール料理である。何より酒に合うインド小皿がある素敵な居酒屋でした。