親権は誰が為


「私から言うのもなんだけど・・・優が離婚したわ・・・」
「・・・・・彼女が・・・それはともかく愛娘の優香ちゃんはどうなったんだい」
「親権を争っている。裁判で親権の8割は父方に。土日だけ母親に渡されたわ。だけど一度父方に子供を引き渡すとなかなか手放してはくれないそうよ」
「そうだな、客観的判断をするなら安定した経済力があるほうに有利だろう。勤め人とパート主婦では」
「ええ」
 法的判断根拠というのが何処にあるか分からないが、子供の成長を第一の立場から考えると・・・しかし、これは難しいお金があっても必ずしもそうとは限らない。では子供に選択権を与えるとしても、まだ小学生になったばかりの優香ちゃんには酷というものだ・・・子供にとってどっちを選べなんて・・できるなら昔のように夫婦が仲良くいるほうがいいじゃないか。
 他人の事は解らない
が、しかし確実に言えるのは。彼女は子供に関して絶対無責任な事はしない
そして母親とは本能的にそうなのだ、無責任な猫でも犬でもサルでもだ、確実にどんな絶望があっても負けたりはしないだろう。特に意志の強い彼女なら。何度も東京にいたときにみんな見ていた、夫に献身的なあの子を


己自身しってしまい宿命を知ってしまった彼女は、それに逆らえなかってことだろうか・・・


何度も近所スーパーで見た家族3人で幸せに買い物していた姿は過去に消えてしまっただろうか。
「今、彼女からメールきたけどなんか、言う?」
「そうだね・・・・・・って伝えといて」