マレー鉄道とタイ南部のはなし 第一話 旅のはじまり

ある朝、私は近所のスターバックス神戸北野店でいつも通りぼんやりしていた。このスタバはちょっと変わったスタバで午後は観光客で満席であるが、午前中はゆっくり過ごせる。

 

 

”意識の高い人”がMacBookを広げてタスクってやつをしているが、個人的には何もしないのがスタバの使い方だと思っている。神戸に住んでいる外国人は半日ぐらいタバのテラス席でぼんやりしているがあれは正しい。

僕も似たように僕も何もしていない。かっこよく言ったが”ただの暇人”とも言う。隣の外国人と目があったので「It's nice weather, isn't it?(オッス!今日はいい天気だな)」と軽く笑顔で話しかてみた。ちなみにisn't itを付けるの一ヶ月で挫折したNHKのラジオ英会話の4月のポイントである。初めて会話する人に対してのの話しかけ例文の一つだった。

思いがけず彼も笑顔で返してくれた。「お、好反応!」彼は旅行者らしく適当に会話していると気が付いたらお互いテーブルを付けていた。

そのうち観光相談を受けるようになった。

 

暇人で予定もなかったのでボランティアでガイドすることにした。彼はSと言ってタイから来たそうだ。彼が街を気に入ってくれたことが純粋に嬉しかったので、で貧弱な英語を駆使してガイドした。彼は建築関係の仕事をしているらしく、建物に興味があったので周囲の安藤忠雄の建築を案内した。彼はとても満足してくれたので我ながら『いい仕事をした』という達成感がえられた。

これが旅の始まりになるとはこの時思わなかった。

 

 

※この話はひげむうさんで書いた記事の中で書ききれなかったポイントを詳しく紀行文として書き直した話です。

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