ダージリン急行
ある日、神戸三宮のシャノワールというBerでの話
フランス語で”黒猫”という意味の名前だが、映画の話が出来るいいお店だった。
僕は「ダージリン急行が今まで見た中で面白かった」そうマスターに言うと
ああ、その通りだ!!と予想以上の同意がえられて話が盛り上がった。
純粋に嬉しかった。初めてなんか自分の言ってることを理解してくれる人に会ったような気がした
そして、マスターは同じ監督の作品の”ザ・ロイヤルテンネンバウムズ”のDVDを貸してくれた。
『ダージリン急行』は僕の大好きな映画です。
何故好きか?それを考えてみた。
『ダージリン急行』
個人的にはロードムービーの傑作だと思うし、僕がこの作品の監督ウェスアンダーソンにハマるきっかけとなった。
しかし、友人の旅好きやインド好きには、全く不評だったのだ。
何か、理解できないと言った感じだ。
「ぜんぜんインド感がない!」
そう言った
僕はインドに行っていなかったのでどうでもよかった。ただ単純にこの映画は美しくて感動したから好きだったのだ。
以下に気に入った点を5つまとめる。
1.列車に飛び乗るシーンに魅了される。
この作品の醍醐味で象徴的なシーンだ。映像はスローでバックにテーマミュージック。
目に焼き付く。そして対比される、走っても追いつけけずにのれない人たちを、ただただ眺めるという。
(おじさん乗れなくて諦める、よく見たらビル・マーレイじゃないか)
何か隠喩的なもので、説明しづらさがある。
映像で何かを対比させているのだろう。
移動している列車に飛び乗ることなんて、日本で経験できないでしょう。本当にやったら犯罪ものでしょうから。
(ちなみに僕はバングラディッシュで本当に移動している列車に飛び乗ることになりました)
2.豪華の列車の旅が眺めていて、楽しくなる。
たぶんバックパッカーやインド好きと意見が分かれれるのはこの点である。
日本人はこのような旅行をしないからだ。
バックパッカーはインドに行けば貧乏旅行。金持ちは飛行機を使う。そもそも金持ちはインドに旅行へ行かない。
時間をたっぷり使って、列車のコンパートメントを使う旅など、出来ないのだ。日本人はとっても貧乏くさい。
無意味に感じるぐらい荷物のトランクたくさん積んで、従者を雇ってまで、わざわざインドを旅行するところが入り込めないのだろう。
何とも金持ちな兄弟達だが、しかしやることは結構、めちゃくちゃだったりするから笑える。
3.成長する
話が終盤になると。お互いの不信感がなくなり、心が通じ合うっていくのが、なんか見ててほほえましい。
みんな、痛み止めとか、ハイになる風邪薬とか、ばっか飲んでるが。最後の方はきれいさっぱりとなくなっている。
爽快感すらある。
長男が勝手に預かっていたパスポート。(この件について当初、散々弟は切れていた)
旅の最後だからというニュアンスで返すというシーン
ニコッとして「もうしばらく持っていてよ」と弟二人は言って映画は終わる。
4.飛び乗るシーンその2 すべて荷物を捨てちゃう
あの嫌でも目につくヴィトンらしき豪華なトランク達をすべて捨てて列車に飛び乗ってしまう。
またまた、出てくるこのシーンもすごく魅了される。とてもスカッとする
今まで兄弟達が持っていた不信感やややこしい感情も同時に全て捨てたのだろう。
晴れやかな顔になっている。
5.音楽が超素晴らしい!
最後は気持ちよくて、涙が出ちゃいそうでした。
シンプルだけどとても深い歌”Les champs Elysées”何度も聞けるから名曲でいろいろアレンジされる。
日本ならみなさんご存知オーシャンゼリゼである