空間を漂う、透き通る存在のようだ

朝、起きると何故自分が此処にいるのかわからなくなっていた。自分自身が何者かわからず、とてつもない不安に襲われながら、必死に絶える。この部屋は・・・・過去がごちゃ混ぜになっているいるこの瞬間は、私は誰でもない。


ようやく、記憶が戻ってきた。そう、何故か、今は愛知県に私はいる。何故だか愛知県にいる。、昔のことから考えられると、私が愛知県に住んでいるなどどう転んでも、ありえないことだった。しかし、今、愛知県と岐阜県の間の曖昧な場所で私は生活していた。
岐阜県も愛知県もまったく縁もゆかりもなく、こちらに来て3週間たったが、まだ実感が無い。もしかしたら、いま愛知県に存在する事実が夢であって、起きるといつもどおり神戸の生活があるとも感じられた。
 電車に乗っても、バスに乗っても、街を歩いても、まるで周りの人々は私を見えていないかのようだった。もしかしたら私は今透き通って空間に存在しているかもしれない。もしかしたら魂のままで既に死んでいるかもしれない。
 まるで、街ですれ違う人々、地下鉄の乗客がすべて虚ろな感じであった。