東京と云う街々5「街角に咲く夢と言う花」

新代田から下北沢からフラフラよれよれとみんなで歩く。まぁなんてったって下北沢の駅から新代田の駅って見えるしね。住宅地だから静かにね・・

下北沢

 下北沢も今はなんか、店がたくさんあって服やが多いが・・・シモキタの本質とはそこにあらず。
チープで貧乏でサブカル的こそシモキタなのだ。あのヴィレッジバンガードを生んだ街。渋谷、新宿からこぼれた人々が流れ着いた街。小さな劇団、売れていないミュージシャン、貧乏だが夢いっぱいの若者を受け入れ、暖かく見守ってきた、おかみさん的な街だ。渋谷みたいに着飾っていくのではなく、下宿先から、ジーパンとよれよれのパーカーを着て。肩肘張らず、安酒で盛り上がる。深夜のシモキタの街角にはあちこちに純粋で儚い若者たちの夢や愛が咲いていた。


 私がこの街でもし大学の下宿生活を送っていたら、間違いなく勉学に関係ない道に外れていただろう。ダンサーかはたまた劇団員か脚本家かそれはわからない。ドラマの下北サンデーズを見れば解るかもしれないが、そこには
共に志す仲間がいて、無鉄砲でガムシャラな夢を語り合い、笑いあいみんな貧乏で何も恐れること事はなかった。
今この街で、集まってくれたこのメンツを眺めながら思った。貧乏だけどそこにパラダイスがある。


もうヒッピー感たっぷりの飲み屋の店員が、とてもシモキタの雰囲気を出していた。初めて夜のシモキタで飲んだけど・・いいなぁ、はるか過去にかんな感じを忘れてきた何かを思い出した気がした。


古物はスバラシイ、古着を愛する心はこの街だからこそ生まれたのだ。


表札かかっていて、個人宅そのままですが、飲み屋です。