純粋な知で人を惹きつける土地

京都の奥、一乗寺今出川西陣、この辺りに行こうとするがどうも行きづらい。
地図をみてみよう、街の文化が発展する要素として血液のように人が街を巡る流れが必要がある。そのため交通の便は重要だと思う。土地的に見てこの二条以上の北のエリアにはとにかく行きづらい。京都の北側は袋小路である。大阪の梅田や神戸三ノ宮は鉄道が集まって、周辺の住宅街から人を集める構造にあるが、そうなっていない。まるで閉じている。では、人がいないかというとそうでもない、結構賑わっている。どうしてか?
 それはまず、この辺りに高校、大学がたくさんあることにある。土地の規模から溢れるぐらい学校がある。しかも名門が多い。そこで、アピールぜずとも強制的に若く新鮮な人材がこのエリアに集まってくるという構造なのだ。大学では文化系が多い。文化レベルの高い人材を、伝統的な京都の文化空間という鍋に投入して煮込むとなんかいろいろできるようだ。

巨大なインキュベーターで純粋な知から生まれた文化の魅力で人を引き寄せているのだ。