あの時の僕は、街の猫と対して差がなかった


ある歓楽街の雑居ビルの屋上。
僕ら猫と変わらず、昼間誰もいないこといいことに、勝手に屋上に入って楽しんでいた。
日が落ちるとこの街は、『千と千尋の神隠しのように』闇人が湧いてくる。いかがわしい店、ガールズバー、居酒屋が密集する歓楽街だが、昼間はこんなに綺麗な事を誰も知らない。