礼儀正しい猫の話

zex2007-06-11

「公園でこの前自殺があったの・・そこの公園のトイレでね。この島じゃめずらしくもない話だけど。」
ああそうだな・・めずらしくもない。私も既に、自殺ていどで何かを感じない神経になってしまっていた。交通事故の3倍ある自殺はよくある話しで、自殺一人ごときでは今や新聞の話題すらなりはしない。そんな事をしていたはきりが無い。


問題はその直後あたりから、ふらりとその付近に居ついた猫の話です。「ニャン」
(あの・・もし)
草むらからか細い泣き声で声をかけてきた。
(この猫・・語りかけてくるぞ・・・)
「はーい」としっかり答えてやると

「ニャー」とはっきり返事が帰ってきた
草むらから出てきて

(すいません食べ物を分けていただけませんか?)
公園の森に住むとある猫の話です。

(おねがいします)
ずいとカメラを構えた私に接近して主張してきた。
しょうがないですね・・「ほれ」ということで、餌をやると

「ニャー」(おいしゅう御座います)
手を使わず地面まで首を近づけて静かに食べた。
君は・・・明らかにノラじゃないよね

「ニャー」
よく泣いて、人間に何かを言っている。残念ながらわからない。しかし、よくしゃべる猫だ。こんな猫は初めてだ。

首の毛には癖がついていて多分過去に首輪をつけていたんですね。「不憫だなおまえ」
「ニャー」
(ちゃんと答える・・・)
歩くとちゃんと私の横をついて歩く。散歩が出来る猫って始めてだわ・・・
しかし、ある一定の場所を過ぎると

(すいませんここから先は私は行けないのです)

(・・・・・・・・・)
名残惜しそうな目でみるなぁ・・・



 結局、猫の行動範囲と、無いか妙な手がかりらしきものが無いか探ってみたが見つからなかったが。それらしいものは見つからなかった(死体なんか見つけても嫌だけどね・・・)
その猫はそこにいつも在る。主人は自殺した人なのでしょうか?しかし、毛つや態度からはとっても過去に優雅な生活をしていたと考えられます。理由はわからないけど、飼い猫からノラに堕ちてもなを、人なつっこく生きています。そしてよく喋ります。たまに餌を施すのもいいでしょう、飼えなくてもいいでしょう。ノラだってよく餌を人間から餌を貰いますから。いつも草むらからそっと道行く人々を見ています。何かを伝えよう・・としているのかもしれません。