旅人の果て

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昨日、旅人の話を聞いてきた。

 

 

正直最近、旅人とか名乗るイベントから遠ざかっていたが、偶然だがそこに集まったのは”レジェンド”と称される人物ばかりだった。

 

 

かつて、”旅行人”というひどくマニアックな旅行雑誌があった。廃刊したが、そこに寄稿していたのは一流の旅人であり”一流の旅作家”ばかりであった。例えば、椎名誠高野秀行グレゴリ青山等々。有名無名あわせて”レジェンド”と称するになんら異議がないメンバーばかりだ。

 

 

先日はどの方もクセのありそうな、旅人の中”田中真知”氏がいた。旅行作家であり、ザイール、コンゴの川を走る幻の船「オナトラ船」を明らかにした実績をもつ氏の話を聴き、対話してきた。

 

 

インターネットも情報もない時代に身一つで暗黒大陸に行くには、生で聴くと鳥肌が立つ(というかゾッとする)。それは漫画のHUNTER×HUNTERみたいな話だ。

 

とここまではいい話だが、以下の話はそんなレジェンドクラスの作家はともかく、50代の旅人の所感である。

 

50代の旅人と話していると、堅気から離れて何十年も経っているせいか、話し方や反応がちょっと癖がある。そして、ゆるぎない意志の硬さが見え隠れする。この硬さは一般社会の50代でも見られるもので、良く言うと

 

孔子「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る」というところだ。

 

悪く言うと頑固である。

50代の旅人の中には、誰に言われることもく、それが間違っていると指摘されようが、まったくおかまいなしなところがある。一種のタチの悪い開き直りがあることもある。

 

なんて言うか、道を外れてもう引き返せない事を天命で知ってしまったせいで、えげつないくらい開き直っている。何を言われようが、思い込んだ己の感覚を大事にして盲進するだろうと思う。

 

それを、否定されるといままで積み重ねてきた存在意義が揺らぐので、笑っているがその目はヤバいくらいマジだ。特に女性の年配旅人がかなり迫力がある。僕はちょっとその感覚に恐怖すら感じた。