日光観光

日光にやってきた

世界遺産の日光である。
まだ雪が残る日光であったが、さすが関東。西の伊勢神宮、出雲、京都や大阪の宮とは一味違った感じがする。西の文化が京都を中心とした、都文化に対して、関東は江戸時代からの武家文化。ゆえに雅感は感じないが、渋い職人の仕事という感じがしました。


そして、噂には聞いていたが、外国人がやっぱり多い。
なぜこんなに海外の人に日光が人気なんだろう?


NIKKO is NIPPON

観光プロモーションでそう書いてあるが
西の人間からしたら、日本の源は伊勢神宮でしょ!と突っ込んでしまいます。日光の人に聞くと意外と控えめで「ですよね〜」という反応。「日光なんてそりゃ京都と比べれば・・・」とまたまた控えめな話。

 栃木の人に言えることは、関西のようなあくの強い感じが一切なく、卑屈とまではいかないが、東京を知っているいるので主張が控えめだ。


そこが、重要なポイントで、ちょっと気を抜くと、大都市のキャラの強さに負けて、主張しないと忘れ去られてしまう。そんな危機感が漂っている。


日光東照宮伊勢神宮を比べると祭ってあるのは天照坐皇大御神徳川家康の差である
さすがに家康は明らかに人である。なので、東照宮伊勢神宮ほど神々しさは感じない。もっとカジュアルそのような表現がぴったりの観光地。
伊勢神宮でこんな話を聞いたことがある「外国の人は正直あまり来てほしくない」それはなぜかというと、伊勢神宮はいわば日本の聖地であり、神聖な場所である。そのため、異文化に汚されたくないという意志があった。これは、外国人差別というより当然の話で、日本以外でも聞く話だ。バガンとかメッカとかが世界遺産に登録されていない理由がそれである。故に伊勢神宮世界遺産ではない。


しかし、日光東照宮は違う。前述の危機感のようにうかうかしていると忘れ去られてしまう。これ以上日本の観光客が増えることも期待できない。そこで世界遺産に登録し、海外への発信力を強くした。そして街全体が外国人を呼び込む体制をつくったといってもいいだろう。


 その結果が日光の外国人客増加の理由だろうと僕は結論づけた。日光は幸い田舎なので古い建物とか、日本の典型的な山林の杉林などがみられ、大都会の東京に疲れた観光客にはぴったりなのだ。適度に俗っぽい施設も少ない。


最後に思うのは、伊勢はともかく、日本の観光地もこれからは日本人を相手にするのではなく、海外に発信して海外からの客を呼び込む工夫が必要だろう。そのためには街が本気で外国人を受け入れる覚悟がないとダメだ。言葉が通じないから「外国人おことわり」を掲げているようではだめだ。外国の観光客はより日本のディープなところを求めるようになってきている。浅草や京都のような表面的な観光ではなく、日本の文化、生活、日々の暮らし、考えなどそれを、新たに感じれる、貴重な体験こそ求められているニーズだと僕は思う。