ヤンゴンに行く

ピンウールィンは名残惜しいが日本に帰る飛行機があるのでヤンゴンに行かなくてならない。さてどうしようかと考えていると、商店にバスの絵が掲げている。どうやらこの雑貨屋みたいな商店ではバスのチケットの代理店をしているのだ。ヤンゴン行きのバスはあるか?と聞くとある。しかも三つあるとのこと。バス会社の競争は激しいようだ。3つのバスの写真を見せてくれた。これは豪華だけど、トイレがない。こっちは車にトイレがある。
うーんどうしようかな?
写真は豪華そうだが、アジアのバスはVIPバスって言っても、これがVIPかよ!っていう品質のバスが多いため一番見た目高級なやつにしといた。

バスターミナル


おおあれか!
期待してはいなかったが、実際バスを見ると意外なぐらいピカピカで立派なバスであった。ヨーロッパ製のばすで、バスの便の名前はスカニアという。



バスターミナルは粗末だがこんな田舎にもwifiがきている。はっきり言って日本は負けている。



隣バスを見るとあれは、JRバスのドリーム号じゃないか!なんでこんなところに!学生時代からよくお世話になっているドリーム号。中古だと思うが親近感がわいてしまった。
ほんとうにそのまんまだな

バカみたいに冷えるバス。凍えて死にそうになる。


バスに乗ってみると内装はよく快適にヤンゴンまで帰れるそうと思えた。
夕方6時にバスは出発した。出発するとパンとかおしぼりとか渡される。もうひとつ、なんと缶ビールまで配られた。さすがビール大国、バスでもビールをくれるのか。でも美女のサトウキビジュースを飲んで猛烈に腹を壊していた僕は缶ビールは飲まなかった。


 このクソ暑い天気に冷房は気持ちいなと思ったのだが、しばらくするとおいちょっと効きすぎやしないかと思えてきた。しまいにはブランケットかぶっても寒くてしかたない。ヤバいまさか一年で一番暑い時期のミャンマーで凍えるとは思ってもみなかった。なので、長そでなんか持っていない。
バスはハイウェイに入り、時々サービスエリアで休憩する。僕は暖をとるように外に出た。



真新しい、ハイウェイのサービスエリア。どうやらここ最近できた雰囲気である。
ミャンマーのハイウェイが完成したのは最近っぽい。地球の歩き方にも載っていない。なので何時ヤンゴンに着くか正直わからなかった。意外と近代的じゃないかと思ってしまった。

 このハイウェイを眺めていて、ミャンマーという国の脈動を感じてしまった。このハイウェイこそアジアの重要インフラ。国に栄養を与える大動脈である。血をめぐらすように物流が国の随所に行きわたる。
 ”この国は大きくなる”
 この感覚は筆舌に尽くしがたい感覚である。国がダイナミックに成長している感覚を肌で感じる瞬間がある。過去2002年に上海で感じた感覚が、今再び感じられたのだ。日本では感じられない、あの感覚がこのハイウェイを眺めていて感じたのだ。

ちょっぴり嬉しくなってしまった。
中国から膨大な物流がヤンゴンに集まってきて船に積み代えられれてインド洋に出されるのだ。

『日本はこのインドと中国の中間拠点であるミャンマーを戦略的に断じて落としていけない。』

そう強く思った。