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『風立ちぬ』は名作ですが

今日は「風立ちぬ」の感想と考察について書いきます。




声優が庵野さんであること。冒険だった。いや冒険過ぎた
たしかに庵野さんの声は含みがあっていい声だ。
たくさん練習しただろう。声がいい場面もあった。しかし、奥さんと過ごした日々や、愛情の表現のとき。最後奥さんが死んだんだろうと思うが、もっと本気で泣いてほしかった思う。それこそ、ノルウェイの森みたいに。声が今一つ入ってこなかった。難しい演技を避けたみたいだ。


「ああ、解っていたけど、死んじゃったのね」
 なんて感じで人間はすまない。解っていても、実際の事実に衝撃を受けないはずかない。そこまで「堀越 二郎」さんが、宗教指導者なみに達観していたのだろうか?
実はまだ僕は堀辰雄の原作を買って読むべきだと思った。読もう。おそらくだけど、宮崎駿作品によくある癖で、原作の小説をなんとか2時間で表現しようとして、なんかの「欠落感」が残るというやつだ。


今まで人の死が近かった時代の感覚は僕には解らないのかもしれない。


最近の作品で思う事

 そして、過去の世界のすばらしさを宮崎監督は強く表現している。さいきんこの傾向が強い。昔のように子供のためのアニメが少ない。監督の思うところがあるのだろう。オールウェイズ3丁目夕日みたいに、過去にあって現代にないある種の『安心感』を表現されている。年配者はこれを観てウンウン昔はそうだった。とうなずくだろう。
 日本の貧しさを見せつけられた。僕らにとって忘れていた事実だ。そう日本は貧しかったんだ。まったく忘れていた。生まれてからすでに豊かだった人間は、まるで外国の話のようだ。スクリーンにあるのが、ぼくがミャンマーや10年前の中国を観たときに似た感覚に近い。


 やや、鬱になるのは、それがもう日本では無いとという事実に気づいた時だ。老人は昔はよかったと懐かしむだけでいいだろうが、僕らはこれからを生きなくてはならない。昔はよかった、でも過去には行けないのだ。どうあがいても、いちずな男女関係や、貧しくても夢があって、純粋に打ち込める男の仕事などもう無いのだ。『そんなことは無い!』と声高に否定する人は多いだろう。(特にやや年配の方)しかしだ、僕らはそれらが無い事を前提に生きていた方が効率的なのだ。



 こんなもの見せつけられても、僕らは悲しいだけだ。