不自然な父親

「おい、同級生の松山さんってしっているか?」
実家に帰ると唐突に父親が聞いてきた?母親はよく小学校や中学校の僕とあまり面識のない同級生について、近所動向からを話題に挙げることはあるが、父親がこの切り口で聞いてくることはまずありえない。


なんか会話の意図が不自然だな・・・・


 その時ふと言葉に出てきたのが「マツヤマ・カナ」という苗字+名前のワードだけである。なぜか小学校の女子を何人かフルネームでおぼえていた。やまだ・きょうこ こうぶ・りな、ばば・りか、どちらかというと毎日出席を先生が読み上げる言葉をワードとして刻まれたようだ、どんな顔かさっぱり思い出せない。

で、父親が言うには、その子が最近地元に戻って小さなお店を始めているらしいとのこと。まあ。顔も覚えていない幼稚園か小学校の同級生の女の子なんて、僕は興味の欠片もない。それよりこの、不自然な会話の方が興味がある。

まぁ単なるうわさ話のトピックだとしても、その子が始めたカワイイ雑貨か何かの店に、絶対父親が行くわけないのだ!ましてや店に興味があるわけではない。

その子を覚えているか?どんな子だったか聞かれて、名前だけしか覚えていないと答える。そこであとで、母親に問いただす。
あれは、なんだ???と
なんと最近、親同士が娘、息子の婚活をすることが地元で流行っているらしい、それに刺激されたとのこと。それを聞いて飲かけの麦茶を口から吹いてしまいそうになった。

『マジでやめさせろ!』

と僕は懇願してしまいました。
こんなところまで婚活・・・こえぇ・・・