ラトナカフェ

落胆に暮れた一澤帆布の件で、私は結局フラフラと街を歩いて帰ることにした。
 街を見ると京都は元気だ。神戸なんかよりデザインがあちこち花開いている。そしてちゃんと町屋たる古い民家がしっかり残っている。すばらしいことだ。その確たる基礎の京都感性がしっかり土台としてあるため、その本質を理解できれば、デザインは如何様に出来る。『難しいこと東京はんに任せて、京は好きぃさせてもらますわ。』って感じで。ほんまポップっでデザインが満開だ。特に柄物を使うのが上手いなぁ京都は
で、うるさい通りを抜けて、四条大宮の裏道まで来るとさすがに落ち着いていていい。ああしぶちんだなぁ。道祖神とかをさり気においてある感じが、京都センスをはずしてなくていい。こんなところにはそうだカフェが在る。神戸に勝るとも劣らない京都はカフェ大国である。それはそれは、音に聞く名カフェがたくさん存在する。せっかくなので一軒寄って食事することとした。
そんな貴重な町屋を改装した、インドカフェがラトナカフェである。




町屋だけどちゃんとしたインドカレー。町屋の暖かさを基礎に持ち、カレーはしっかりとしたインド味。でも付け合せが蓮根なのが、京都のおばんざいのテイストを少し残している。

この空間にインドを定着させるためそれは、随所に細かい京都テイストをインドと融合させている。それも違和感無く。素晴らしい仕事だ。写真を撮るべきポイントがあちこち在る。箱庭もちゃんとある。