本を読んでふと

私の長旅の収穫は、こうした外国への旅行が出来る先進国の、悩める若者たちにたくさん出会えたことだ。特にドイツの若者は末期症状だ。地中海で会ったドイツ人は農場を求めて各地を彷徨しているといっていた。いい場所がみつかったらドイツを捨ててそこで農業をやりながら一生暮らすんだ、と元気の無い表情で語っていた。スリランカで会った若い女性のドイツ人の話は、ちょっと大げさな話かもしれないが、最近赤ん坊を見る機会がすくなくなったという。近所で赤ん坊が生まれると珍しがってたくさん見に来るという。不安な将来に子供を送りたくないのだという。ドイツの出生率の低下はそういう背景が物語っているかもしれない。


悲しい先進国の話だ


しかし、一方で自らの人生を選択する余裕はこれっぽっちもない若者がいる

この一説を読んで止まった。この本の出版は80年代その当時は、先進国の若者の悩みを聞いて、大げさで想像できなかったかもしれない。


しかし、2006年日本
近所で
「うちの町内で若い世代がいなくなった、最近赤ん坊みてないねぇ」
旅先で
「俺、適当な住み心地のよい国で農業して暮らすんだ」
と言った日本人に私は現実に会っている。



今から20年前のドイツと現在の日本がダブって見える



そして思う



今ドイツの状況はどうなっているのだろう?



それが日本の将来になる可能性はあると思った。
がぜんドイツに興味が湧いたりしてしまった。
本の内容とはまったく別のことばっかりだが